縁結びの神様としても有名な出雲大社。
今年は出雲大社の神職の方と皇族の方の婚約が発表されましたね。
さすが縁結びの神様。すごい縁を結んだものです。
ところが、縁結びで有名な出雲大社ですが、カップルで行くと別れるというまことしやかなジンクスもあるそうな。
本当でしょうか?
出雲大社と大国主命
出雲大社にお祀りされているのは大国主命(おおくにぬしのみこと)です。どういう神様でしょうか。
大国主命
ここからは神話の世界です。
昔々、天上のエライ神様の命で、伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)は日本列島を作りました。その後、次々と子どもを設けました。しかし、火の神迦具土を産んだ時、火傷が原因で伊邪那美命は死んでしまいます。
伊邪那美命にどうしても会いたくて、伊耶那岐命は黄泉の国(あの世)を訪れました。しかし、変わり果てた伊邪那美命の姿を見て、ビビってしまい、黄泉の国から逃げて帰ってきてしまいました。
伊耶那岐命は禊をして顔を洗った際、左目から天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、右目から月読命(つくよみのみこと)、鼻から素戔嗚尊(すさのおのみこと)が生まれました。
生まれたという表現が正しいかは分かりませんが、「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉おやじが生まれたあたりのモチーフはこれですね。
その素戔嗚尊の子孫が大国主命です。
今は「大黒様」としても知られる神様です。厳密に言うと「大国主命=大黒様」ではないようですが、いろいろ混ざり合って、そういうことに落ち着いたようです。
大国主命の有名な逸話は「因幡の白兎」ですね。和邇(わに)に皮をはがれて泣いていたウサギに治療法を教えてあげた優しい心の持ち主です。
なぜ縁結びの神様?
大国主命には妻が多数あり、それが何柱かは諸説あるみたい。そして子どもの数は180とも181とも言われています。
この豪快なプレイボーイっぷりにあやかって、「縁結び」の神様とされました。
昔なら許されたことかもしれないけど、現代ではこれは破局の原因になりますね。もしかして別れる原因は、「縁結び」とされた理由と表裏一体なのかもしれません。
出雲大社は
ところで出雲大社はどうしてできたのでしょうか。
大国主命が葦原中国(おおざっぱにいうとこの世)を治めていました。葦原中国を天照大御神に国を譲り、その代わりに出雲大社を建ててもらい、そこに大国主命が祀られました。
このとき天穂日命(あめのほひのみこと)が祀りの責任者として神社に遣わされました。この天穂日命は天照大御神の2番めの子どもです。
そして天穂日命の子孫が皇族と婚約された千家家です。
皇族は天照大御神の子孫ですから、千家家とはめっちゃ遠い親戚ということになります。
神話の世界からつながる縁を結ばれたのは、縁結びの神様の本領発揮といったところでしょうか。
縁結び?別れる?ジンクスは?
縁結びというと、男女の縁結びにばかりに目が行きがちですが、それだけではありません。
出雲大社によると、縁結びとは男女の縁に限らず広く人と人の縁を結ぶものとされています。すべてのものが幸福であるようにお互いの発展のために結ばれるということです。
大黒様ですから福の神ですね。
ところで本当にカップルで行くと別れるのでしょうか?
私の両親は新婚旅行で出雲大社に行き、今年金婚式を迎えました。
カップルでお参りすると別れるというのは根拠がないことです。
歴史ある出雲大社に大切な人と一緒にお参りするのもいいですね。