年々ひどくなっているように感じる夏の暑さ。
最近では、「夏日」のもう一つ上の暑さ、35度を超える「猛暑日」の日も珍しくなくなってきました。昔は、こんなに暑くなかったと思います。
こう暑い日が続くと、もう日本で夏を越すのは危険なんじゃないかと思ったりします。
一体、人間は何度まで耐えられるのでしょうか?
世界と日本の最高気温
この記事を最初に書いたのは2013年です。
2013年には、高知県四万十市で日本最高気温を更新し41度を記録した年です。
2013年が暑かったのは日本だけではなくて、アメリカの西部には近年例を見ないほどの熱波が押し寄せていて、同年のウオールストリートジャーナル日本版の記事によると
気温は各地の最高気温に迫る勢いで上昇することが予想されており、カリフォルニア州デスバレーでは世界最高気温56.7度(セ氏)が更新される可能性もある。気温上昇を受けて、市民に水分補給などを呼び掛ける注意報も発令された。
とし、世界最高気温56.7度を更新する可能性もあるったとされています。
また、同年NASAによると
2013年の世界の平均気温が2010年の過去最高記録を破る可能性が高い
と言われていて、しかも今後10年間はさらに気温があがる可能性が高いとも言われていました。
そして5年後の今年2018年にこの記事を更新しているわけですが、2018年も記録的な猛暑になり、日本では埼玉県熊谷市で41.1度を記録し、5年ぶりに日本最高気温を更新しました。
科学者の大半は、世界の気温上昇は温室効果ガスのにあると考えているとのことですが、そうだとすると気温が上がるのは今後10年に限ったことではないような気もします。
日本と世界の最高気温、最低気温は、次の記事が参考になります。
このまま気温が上がり続けると、地球上で人間が安全に生活できる場所が限られてくるかもしれませんね。
人間は体温が42度を超えると危険
18世紀にロンドンのロイヤル・ソサエティーのチャールズ・ブラグデンは、卵とステーキ肉と犬とともに気温105度の部屋に入り、15分後に出てきました。
部屋から出たとき、卵は固ゆでになり、肉はカリカリに焼けていましたが、犬とブラグデンは元気だったといいます。
一般に、50度を超えると哺乳類の細胞は数分で死ぬとされています。
また、人間の体温(体の中心の温度)が42度を超えると心臓発作を起こして死に至る恐れがあり、脳細胞の限界も42度でそれを超えると脳の機能に大きな影響を及ぼします。
ですので、どんなに暑くても、生きていくためには体温を42度以下に保つ必要があります。
逆に言うと、普段の体温からほんの5~6度上がっただけで、死に至る危険があるのです。
なのにブラグデンは105度の温度に15分も耐えたのです。
人間は一定の条件が整えば、かなりの高温でも短時間なら耐えることはできるようです。
人間は何度まで耐えらえる?
人間は空気が乾いていれば、体温よりかなり高い温度でも過ごせるようです。
人間が灼熱の中で生き延びるには、汗をかいて体温を下げることが鍵となります。
汗が蒸発するときの気化熱で体表近くの毛細血管内の血液を冷まし、それが体を循環することで体温が上昇することを防ぐことができます。
汗で失われる水分と塩を十分に補給できれば、かなりの高温で空気が乾いた状況には耐えられます。
しかし、高温で湿度が高いと、汗をかいても、その蒸発によって体温を下げることができなくなり、熱中症になるリスクが高まります。
日本の夏は湿度が高いので、熱中症リスクも高いってわけですね。
実際、40度を超えたり猛暑日でなかったりしても、日本の夏には、熱中症で病院に運ばれる方は多くいらっしゃいます。
命や健康が危険にさらされるのは、気温だけじゃないんですね。
人間は何度まで耐えられるかではなくて、暑い夏は熱中症にならないように、無理をしないで十分気をつけて過ごしましょう。